【ガイドクラブに聞く大山登山講座】第1回〜持ち物編〜

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ガイドクラブに聞く大山登山講座とは

大山といえば登山を想像される方も多いと思います。地元の方なら学生時代に学校行事で登った方も多いことでしょう。そんな大山登山ですが、大山を知らない方からしてみるとたくさんの疑問があると思います。

  • 何を持っていったら良いの?
  • いつがオススメなの?
  • 何に注意すべきなの?
  • etc

そんな様々な疑問にお答えするのが本連載コーナー。大山登頂1000回を超えるベテラン登山家、大山登山ガイドクラブ会長の吉野功さんに初心者のDAISEN TRAVEL編集部が根掘り葉掘り聞いていきます!

第一回は『大山登山には何を持っていったら良いか?』を吉野会長のザックの中身を見せてもらいながら、色々解説をいただきました。

編集部(以下:編)「それでは吉野さん、よろしくお願いいたします」
吉野(以下:吉)「よろしくお願いいたします」

カバンの中身を全部拝見

  • ザック
  • 雨具
  • 防寒着
  • ザックカバー
  • タオル
  • ビニール袋
  • ヘッドライト
  • テープ類
  • 救急用具・薬・湿布・消毒
  • 虫除け
  • 日焼け止め
  • サングラス
  • 飲み物
  • お弁当(タッパ)
  • ジップロック
  • 携帯食(おにぎり、ウィダーインゼリー)
  • 箸、お手拭き(ウェットティッシュ)

それでは、順番に吉野さんに解説いただきます。

ザック

大山登山のプロは40リットル

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編「けっこう大きいですね!」
吉「40リットルのザックです」
編「こんなに大きなザックが必要なのですか?」
吉「普通の方の日帰りの大山登山こんな大きなザックはいらないです。ガイドは色々な荷物を持つ為、大きめを選んでいます」
編「例えばガッツリ山頂泊とかする場合はどうでしょうか?」
吉「大山では余りないですが、寝袋を入れる必要がある1日がかりで登る場合は60リットルのザックを持っていきます」

一般人なら30リットル程度を

編「一般の方が日帰りの場合はどの程度のザックを持てば良いでしょうか?」
吉「夏と春・秋で防寒着のボリュームが変わるので一概には言えませんが、それでも30〜35リットルのザックがあると、荷物の多い季節でも対応出来て良いです
編「大は小を兼ねるというわけですね」

雨具

プロの持っている雨具は高い!

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吉「一番大事な持ち物は雨具です。山の天気は変わりやすいので、必ず持っていってください
編「このカッパはかなりしっかりしたものですね」
吉「一番の外着はハードシェルジャケットという物を使っています。風と雨をしっかり防いでくれるものです」
編「どんな所が良いのですか?」
吉「外の水分を遮断する一方で、内側の汗は確り外に出してくれる。ゴアテックス素材がおすすめです」
編「でもお高いのですよね?」
吉「登山用のちゃんとしたものは5〜10万円程度しますね。これも結構な値段しました」

ライト登山者でもゴム製の物を

編「流石に初心者には手が出しづらいですね。もしこれから始めたいという方で、でもそんなにお金が出せないという人はどんなものが良いですか?」
吉「流石に100円均一の雨カッパはオススメしません。破れたり、しみてきます。値段は少し高くてもゴム製の少し確りした物をオススメします」
編「上着だけでなく、ズボンの雨具も忘れずに!」

防寒具

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防寒着は真夏以外は必須

吉「防寒具もとても大事です。特に春先、秋口の登山は頂上は予想以上に寒く、必ず防寒着が必要です。寒さは体力を奪い、命に関わります
編「どの程度防寒着は持っていくべきでしょう?」
吉「春夏秋冬違いますね。冠雪する11〜4月の登山ではダウンジャケットなんかも持って行きます」
編「確かにこれを見るとザックのほとんどを防寒着が締めそうですね」
吉「はい、逆に夏場はほとんど防寒着を持っていかないのでザックがスカスカになります」
〜季節ごとにどんな防寒着を持っていくべきか、次回の登山服特集にてご紹介致します!〜

防水用具

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ザックカバーは完璧ではない!

吉「荷物を雨から守る物は重要です。登山中は雨が降っても雨宿り出来る場所はなく、何時間も雨にさらされてしまいます。濡れた防寒着では寒さも凌げません
編「ザックカバーは必須ですね!」
吉「しかし、ザックカバーは無いよりはマシですが、絶対的に雨を防げるというわけではないです。どうしても背中の所から染みてきます」
編「成る程、ビニール袋をたくさん持っていっているのはその為なんですね」
吉「そうです。雨が降ってきたら、防寒着などをビニール袋で包む様にします。雨の日の登山では、最初からビニール袋に詰めて行きます」
編「多めに持っていくと後々便利ですね。ゴミ袋にもなりますし」
吉「ビニール袋は確り畳むとコンパクトになるので、サイドポケットに入れておくと出しやすくて便利ですよ」

携帯電話の浸水に注意!

吉「あと以前失敗したのですが、携帯電話をポケットの中に入れていたら浸水して壊してしまいました。そこで携帯が入るジップロックも持っていく様にしています。本当はもっと良いものがあるんですけど、これ使っています」
編「これは便利ですね!登山だけでなくスキーでも使えるテクニックですね!」
吉「大山の登山道は電波が入って来るので、電話がよくかかってきます。雨を舐めて大丈夫だろうとポケットに入れていたらiPhoneが起動しなくなって買い換える羽目になりました(汗)」

水分

熱中症対策は怠りなく

編「水分ですが、お茶、経口補水液(OS-1)、そして水道水を入れたペットボトル、合計1.5リットルですね」
吉「実際に飲水は、お茶と経口補水液の1リットルです。水道水を入れたペットボトルはお手洗いや怪我を洗い流したりに使います」
吉「季節によって、持っていく量は変えます。今(取材時)は熱くないシーズンですが、夏場は飲水だけで1.5〜2リットル持っていきます」
編「持っていっている種類に意味はあるのですか?」
吉「経口補水液(OS-1)かスポーツドリンクは必ず持っていくようにしています。季節問わず、熱中症の対策は必要です」

安心安全グッズ

昼から登山には必須な「ヘッドライト」

吉「万が一の時にヘッドライトも持っていくようにしています。急なトラブルで下山が遅くなる場合、昼から登る場合、秋口の日没が早い時期の登山では、下山する時には日没後の時もあります」
編「灯りが無いと登山道は怖そうですね」
吉「そうなんです。本当に真っ暗になります。安全の為に是非持っていってください」
編「電池はどうしていますか?」
吉「夜通し登山する場合を除き、大山登山の場合はそんなに時間がかからないので、予備の電池は持っていっていないです。メーカー毎にだいたい何時間持つということが説明書に書いていますので、それを見て定期的に電池は交換します」
編「選ぶ時のオススメはありますか?」
吉「出来れば防水のものを選ぶと良いです。少し値段は張りますが、秋口の登山するなら持っておいてください」
編「真っ暗な夜、雨で故障した!というのは一番避けたいですよね」
吉「また、暗くなるとどこに入れたか分からなくなるので、サイドポケットに入れておくとすぐに取り出せて便利です」

夏場の登山では欲しい日光対策

吉「日焼け止めクリームは欲しいです。登り続けると結構日焼けします。夏場に限らず塗っておく事をオススメします」
編「サングラスも必須でしょうか?」
吉「眩しい時くらいですね、私は滅多に付けません」
編「その他日焼け対策に必要な物はありますか?」
吉「女性はUVカットのリップクリームも塗っておくと良いと思います。唇は結構日焼けします」

いざという時の為の救急箱

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編「救急グッズも豊富ですね」
吉「ガイドだから山ほど持っています。全員が持つ必要はありませんが、1グループで1セット持っておくと安心です」
編「熱中症以外は、具体的にどんな事故に備えているのでしょうか?」
吉「多い事故の一つが足がつる事です。芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は一発で治るのでオススメです」
吉「また、足を滑らせて怪我することもよくあります。消毒、バンドエイドは持っていくと良いです。またペットボトルの水道水は怪我の患部を洗う為にも便利です」
吉「打撲、希にですが、骨折をする事も。痛み止めの塗り薬、湿布、包帯、テープ、カット用のハサミもあると安心です。ただ滅多に使いません。コンパクトにお守り程度に」
編「少しテープが多くないですか?」
吉「実はテープは結構便利なのです。希にあるトラブルの一つに靴底が割れて壊れてしまう事があります。そういう時に靴をテープでぐるぐる巻にすると歩けるようになります」

まとめ

荷物はコンパクトに、出来るだけ少なく

編「ありがとうございました。今までの話しをまとめると、安全の為にいろいろ持っていく事が大事なのでしょうか?」
吉「実はそこに落とし穴があります。荷物はコンパクトに、出来るだけ少なくするのが基本です。重さは体力を奪います。安全の為にと重い荷物を担いだ結果、登山の楽しさが消えては本末転倒です。この荷物も長年の経験の上で厳選したものです」
編「確かに…」
吉「とはいえ、安全の為の装備は大事です。ですので、荷物が重たくなりすぎないよう、仲間で分担したり、本当に大事な物を厳選して持っていく事が大事です」
編「その為に、是非本記事を活用頂ければ幸いです」

タカミ ミチヒト

タカミ ミチヒト

投稿者プロフィール

バリバリの理系で文章とは程遠いサイト管理者。
企画と、データ解析と、サイトの管理を仕事にするひと。

1985年生まれ、米子市出身。大学は大阪へ、人間みたいに考えるコンピュータを造りたくて脳科学専攻するも、博士途中でリタイヤしビジネスの世界へ。東京の大手不動産ポータルを運営する企業にて、データ収集基盤の整備、ビッグデータ解析、Webプロモーションを担当。2016年に地方創生事業を志し父の故郷の大山町へ移住。地域のデータ収集、マーケティング、情報発信体制の構築&ディレクションなどを通して、大山を世界に冠たる観光地にするために活動中。

趣味は釣りとレース(主に観戦)。

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