【林たい焼き店】あんこと愛情たっぷり! 貴重な「天然物」たい焼き

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昔から庶民のおやつとして愛されているたい焼き。たい焼きにも「天然」と「養殖」と言われる呼び名があることをご存知ですか?今回ご紹介するのは日本に25軒しかないとも言われる、「天然物」のたい焼きを扱うお店。約40年の長きにわたって焼き続けられてきた「林たい焼き店」です。養殖とは違う「天然物」の魅力と、店主の人生観にも触れてきました。

林たい焼き店

住所:鳥取県西伯郡大山町御来屋1029
電話番号:0859-54-3147
営業時間:10月~5月中旬(夏季休業) 10:00〜15:00
定休日:日曜


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「天然物」のたい焼きとは?

JR山陰本線御来屋駅から海岸へまっすぐ下り、旧道となる県道269号線を西側へ。後醍醐天皇が腰かけたという石の看板から、少し手前側の進行方向左手にある、林たい焼き店。たい焼き通の人たちから、こちらのたい焼きは「天然物」という格付けがなされるようです。
なんでも、複数のたい焼きを一つの焼き型でまとめて焼くのを「養殖物」と呼び、一つの焼き型で1枚ずつ手焼きするモノを「天然物」と呼ぶのだそうです。

40年使い続ける焼き型から、たい焼きの歴史を感じる

40年ほど前、家計の一助にと、現在の店主である林さんのお母さまが始めたこのお店。手焼きの素朴な味が地元の暮らしにとけこみ、親しまれてきました。今でこそ、全国に25店舗ほどしかないと言われる貴重な「天然物」のたい焼き店ですが、昔は当たり前にあったそうです。しかし1975年頃「およげ!たいやきくん」という童謡の大ヒットによって、主流であった手焼きでは製造が追いつかなくなり、一つの焼き型でまとめて焼くスタイルへと変わってきました。そんな中でも、林たい焼き店では開店当初から使われている焼き型を使用し続けています。現在では販売されていないため、店主の林さんご自身で修理、補強をしているそうです。

職人技で焼き上げる、特製あんこたっぷりの逸品

林たい焼き店専用に特製されたあんこは頭から尻尾の先までたっぷり。「せっかく買ってくださるお客さんなんだから、たっぷりのあんこを食べてもらいたいじゃない。」そう笑顔で語る林さん。あんこの水分量によって焼き加減が変わるため、いつもと変わらない味を作り上げるのは難しい技。風によって影響を受ける火力とあんこの水分量、さらに焼き色がつく瞬間を頭の中でカウントしながら焼きつづける。焼き上がりの音を聞いて仕上がり状態を判断しているんだそう。

 

一番美味しい食べ方は…焼きたてを急いで食べて!

実際にいただいてみると、表面はサクッと香ばしく、薄い皮の中から品の良い味わいのしっとりとしたあんこがトロッと口の中に広がります。おすすめの食べ方は熱々のうちに急いで食べること。焼きたての美味しさは生まれて初めて体験した格別なものでした。これぞ天然物として格付けされる所以かもしれません。

たくさんの人に愛され続ける理由は…

伺った日はあいにくの雨、店主から「今日はそんなに忙しくないだろう」と言われていましたが、次々と来店される常連のお客さん達。「ここのたい焼きを食べたら、他のものはもう食べられない」そう教えてくださったのは、ご近所の住職さんでした。愛情がたっぷり詰まったたい焼きは、町内外はもちろんのこと、県外や外国人の方々からも愛されています。


東京から戻って3代目となられた林さん。65歳になられた現在も1袋10kgのあんこを上げ下げし、毎日8時間以上は立ちっぱなしで、1枚1分程度で焼きあげます。多い時には4時間待ちで1日800枚を売り上げたそうですが、今では1日300〜350枚ほど。それでも休む暇はありません。

焼き型を熱し、油を塗りながら型に残った焼きカスなどを取り除き、生地を流し入れてあんこを乗せ、生地をかけて型を閉じて焼く。常に6つの焼き型がフル回転。その間もお客さんが来店し、たい焼きを包んでお会計をして、電話が鳴れば電話にも出る。「合間にコーヒーが飲めたらいい方」だと言われます。


それでもなお、お店をつづけている理由はたい焼きを愛してくれるお客さんがいるから。遠くからわざわざ来てくれるお客さんの笑顔、いろいろな人と出会える喜びがあるからこそ、この店をつづけられる。「人から必要とされる喜び、社会に貢献できることで自分の存在も意識できる、それがここをつづけている理由だね」と語る林さん。

「甘いものに国境はない」!「一番」をめざして焼き続ける

整然と並ぶたい焼きは1枚ずつハサミで余分な生地や焦げつきをカットし成形されています。「商品だからね、やっぱりキレイじゃないと。」そう話す林さん。そのこだわりは、最近多く来店される外国人のお客さんにも評判が良いようです。「甘いものに国境はない」「もしかしたら1/25の確率で日本一になれるかもしれないじゃない」そう気さくに話してくださる店主のお人柄は、お店が愛される何よりの理由なのかもしれません。

林さんが丁寧に焼き上げる「天然物」のたい焼き。一つのたい焼きに込められた技とその想いに触れることができたなら、あなたのたい焼きの常識がかわるかもしれません。午後にはその日の分が終了してしまっていることもありますが、午前中は比較的購入しやすいとのこと。ぜひ一度、店主林さんの思いのつまった歴史ある「天然物」のたい焼きを味わってみてください。

ダテ トシコ

ダテ トシコ

投稿者プロフィール

創価大卒業後、東京の基礎化粧品会社に2年間勤務。
その後、地元へ帰り、い・ろ・は・すの製造工場に8年間勤務した後、デザイナーへ転身。
ロゴ・チラシ・ラベルなどグラフィックデザインを中心に米子コンテンツ工場や商工会、南部町などのつながりなどから仕事を受注し、現在に至る。
米東卒、南部町在住。

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