


※2020年現在は、お宿営業のみになっております。その上で以下お読みください
2016年10月31日に大山の森の中にオープンした『cinema Valley』をご存知でしょうか?実はインスタグラムやSNS中心に、口コミでいま話題のスープ屋さんです。取材当日も、大雪の翌日にも関わらずお客さんが次々とやってきていました。
何を隠そう、僕も正真正銘cinema Valleyファンの一人。そんな人を惹き付けてやまない「cinema Valley」の魅力に迫ります。
「cinema Valley」森のスープ屋の夜~1組限定の宿~
住所;鳥取県西伯郡伯耆町真野694ー19
電話番号:(0859)57-5774
営業時間:11:00〜16:00
定休日/火曜・水曜・年末年始
※現在は、お宿営業のみになっております
(関連サイト『cinema Valley 森のスープ屋の夜~1組限定の宿~』)
雪に包まれた森のスープ屋「cinema Valley」へ。
大山ペンション村の通りから、大山ヒルズの前をトマト通りに進んだ先にcinema Valleyは位置します。
まるで物語に出てきそうな一軒の小屋。雪に包まれた森の中に、あたたかな森のスープ屋さんが現れます。
森を楽しんでほしいという想いから、建物の入口は道路側ではなく、森側にあります。
白と緑のコントラストに目を奪われながら、店内へ。
店内に入ると、まずはじめに店主のかずぅさんが暖かく迎え入れてくれます。人柄が溢れ出す雰囲気は、まさに『cinema Valley』の雰囲気そのものです。
木のぬくもりが溢れる店内。オススメは窓側の席。
森を見ながらお食事を楽しめます。
店内全体を温かな空気に包み込む、薪ストーブも。冬の大山にもかかわらず、とても暖かく、いつまででもいれる居心地の良さです。
地元お野菜を使った一期一会のスープ
週代わりで届く地元お野菜を使用したスープ。私自身も、大山の農家さんから集めた新鮮なお野菜を提供させて頂く機会も多いのですが…驚くことに、店主のかずぅさんは野菜の指定を一切しません。どんなスープを作ろうかと考えてから具材を集めるのではなく、集まった野菜たちの声を聞いてから、どんなスープを作るのかを考えるのです。
かずぅさん曰く「スープを作りながら思い浮かべるのは、生産者さんの顔。信頼する生産者さんに頼むからこそ、どんな野菜かはこだわりません。信頼する人が作った野菜だからこそ、心を込めてスープ作りができます。」
そしてお客さんはもちろんですが、かずぅさんでさえ野菜が届くまでは、どんなスープになるのか予想できません。そんなスープ屋さん聞いたことありますか?
しかし、分かっていることがひとつあります。それは、『信頼する生産者さんの顔を思い浮かべながら、しっかり野菜たちと向き合った上で作られる一期一会のスープ』が、ここにはあるということです。メニューが決まる前から予約が入るのも納得です。
今週のスープ「フライド大根と焼きねぎのポトフ」
今週のメニューは「フライド大根と焼きネギのポトフ」「りんごのコンポート」「森の鉄鍋ぱん」(セット 1,500円税込み)。
いつも店内に、メニューの細かなことについてはイラストで分かり易く説明されています。このイラストも、もちろんかずぅさんの手書きです。
大山周辺の新鮮で旬なお野菜をお届けするOrangeBoxのお野菜を使ったスープ。スープは、野菜がとろけ合って、これでもかというくらい甘みに溢れてます。とろとろのスープにフライド大根のサクサク食感は、抜群。「スープは沸騰するまで数時間かかるくらい弱火で煮込み、野菜同士が手をつないだ瞬間を逃さないようにしています。」というかずぅさんの言葉通り、野菜が仲良く手をつないでいました。(関連サイト『OrangeBox』)
スープを飲む際には、どんな野菜が入っているのかを想像しながら、味わってみてください。
そしてスープとセットでついてくるのが、鉄鍋ぱん。目の前の森で育てた天然酵母と、大山小麦を使って鉄鍋でカリッと焼き上げたもの。シンプルな味わいだからこそ、スープとの相性も抜群です。
※週替わりのスープは、facebookページでお知らせされています、(関連サイト『Cinema Valley Facebookページ』)
森のスープ屋さんcinemaValleyに、辿り着くまで。
店主かずぅさんのお店がなぜここまで人を惹き付けるのか…ルーツを遡ることでみえてくるかもしれません。cinemaValleyを始めるまでは、『大山ものづくり学校』で2015年まで活動されていました。『大山ものづくり学校』とは、『ものづくりを軸にした交流活動』をテーマに、廃校となった『旧大山小学校香取分校』をリノベーションした施設です。
実はその施設で、カフェを担当していたのが何を隠そうかずぅさんです。
週末限定でランチも。いまと同じくスケッチで妄想を膨らまし、その妄想をカタチにしていました。
訪れた方を暖かく迎え入れてくれる雰囲気は、当時から変わりません。大山ものづくり学校は、地域の方々はもちろん、観光で来られる方など、様々なひとの交差点的な場所です。その場所で繋がり、深め合った関係性が、そのままcinema Valleyへと繋がっているのかもしれません。
店主かずぅさんが感じる「cinema valley」とは?
そんな今まで通ってきた道で大事にしたい想いやエッセンスをカタチにした場所である「cinema Valley」。その「cinema Valley」は、かずぅさんにとってどんな場所なのでしょうか?
かずぅさん「cinema Valleyに来られた方は、みなさん自分で嬉しい楽しいポイントを見つけます。そのキッカケが、野菜であったり、薪ストーブであったり、食器や小物であったり、はたまた庭にやってくる小鳥であったり。思っても見ないようなところで、喜んでくれる方もたくさんいらっしゃいます。この場所では、お客さんと自分という向き合った関係でおもてなしをするというよりかは、同じ方向を向いて、一緒にcinema Valleyの魅力を発見していけるような関係を築いていきたいと思っています。」
かずぅさんが大事にしたいのは、ゲストとホストという関係性ではありません。お互いがゲスト、お互いがホストの様に同じ目線に立って、一緒にあなたの“うれしい”を探したい、見つけたい、話したい。そんなかずぅさんの考え方が根本にあるcinema valleyだからこそ、みなさんリラックスして、自分の“うれしい”をみつけられるのだと思います。
うれしいを投影するものから見える、作ってくれたひとの顔。
また訪れた方が楽しんでくれるものの一つ一つにも、ストーリーがあります。かずぅさん曰く、「ここ(cinema Valley)にあるものについてなら、作った人の顔を思い浮かべながら、いくらでも話せます。」
マチコ農園さんのお野菜。(関連サイト『眞知子農園』)
ハッチ家具さんの木のトレイ。(関連サイト『ハッチ家具店』)
Flatstyleさんのテーブルとイス。(関連サイト『Flatstyle』)
そしてそして、かずぅさんが思う「cinema Valley」のイメージに寄り添いながら、今の「cinema Valley」をカタチにした設計士の白石さんと遠藤さん。(関連サイト『しらいし設計室』)
その言葉通り、店内にあるひとつひとつへのこだわりが伝わってきます。しかしそのこだわりは、『物』というよりも、それを作る『ひと』への信頼だと言うことが、かずぅさんを知れば知るほど分かります。こだわりと言う独りよがりなものではなく、信頼という築き合う中でしか生まれないものが、cinema Valleyの土台にはあるのです。
長くなりましたが、兎にも角にも冬のcinema Valleyを味わえるのは今だけです。ピンときた方はぜひ、cinema Valleyへ。
cinema Valleyに足を運べば、あなたの“うれしい”が見えてきます。暖かい空気と、美味しいスープがまっています。
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