


大山のお土産、と言われて思いつく物はなんでしょうか。ハム?乳製品??
もしもあなたが大山周辺在住であれば、手土産に持っていく物はなんですか?
大山に住んで二年目の私も何度も悩まされたお土産問題。
そんな悩みが今回、一気に解決!ユーモアとホンモノを愛するオトナ向けのお土産が大山にありました!!
その名は「木の根まんじゅう」
「名前知ってる!」「見たことある!」という人もいらっしゃるでしょう。国道9号線沿いにある大きな看板が目印です。
木の根本舗
所在地:〒689-3132 鳥取県西伯郡大山町松河原211−1
電話:0858-58-2465
営業時間:8:00~20:00(年中無休)
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パワースポットのご利益をそのまま持ち帰る!
店主の谷岡実太郎さんと奥様・征子さんが営む「木の根本舗」の看板商品が「木の根まんじゅう」。
この風変わりな名前は、すぐそばにある「木の根神社」に由来します。「木の根神社」は、男根のような形の松の根を御神体とする、由緒あるパワースポット。子宝祈願に大変ご利益があると言われています。
木の根本舗の裏手にある木の根神社
ご神体を模した「木の根まんじゅう(特大)¥1252 」
サイズは約17cm…大きいですね。これはご利益ありそう!!!
ほかに、木の根まんじゅう(レギュラーサイズ 6個入り ¥648)」などもありますが、今回はこの「特大」推しでいきますよ!
しっとり、ふんわり、もう一口食べたくなる味
見た目のインパクトだけと思うなかれ。独特のフォルムの中にぎっしり詰まった餡が本当に美味なんです。甘すぎず、しっとり、なのに口の中でふわっと溶けていく感じ、一口で満足するのにまた食べたくなる不思議。この美味しさの秘密は何なのでしょうか。
老舗和菓子店にとどまらない、徹底した修業のたまもの
この「木の根まんじゅう」の生みの親、谷岡実太郎さんは昭和14年大山生まれ。18歳の時に、いわゆる丁稚奉公として和菓子作りの本場、奈良へ。修業先は宮内庁や東大寺などの有名寺社も御用達の名店「萬々堂」。
そこで時には脚気を患いながらも(大山の食生活が豊かだったためギャップで発病したと笑いながら語って下さいました。さすが大山!)8年間みっちり研鑽を積まれます。
実際に菓子作りに触れるまでに3年、4年目からは朝4時に起きてひたすら餡づくり、7年目にようやく焼き菓子、という徹底した修業…時代と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、職人の厳しさを感じずにはいられません。さらに谷岡さんは、そのハードな日々のなかでも、ギリギリの収入を削って茶道や花道の習い事に充てていたそうです。それらの稽古は、奈良だからこそ味わえた超一流の世界。全ては菓子の道を極めるための修業!ヤダ、カッコイイ…!
「餡だけは変えてはだめだ」の言葉を胸に、50年間守り続けた味
昭和40年に帰郷してからはご結婚され現在の場所で征子さんと開業、となるのですが、古都・奈良と大山では求められる和菓子も全く異なり、かなりの戸惑いがあったそうです。
それでも、「餡だけは変えてはダメだ」という師匠の言葉を守り、50年間餡の味だけは変えずに今に至ります。
名だたるファンをもつ名店から受け継いだ味だったんですね。うっとり。
征子さんは「最初は(実太郎さんは)愚痴ばっかり言ってた(笑)」と当時を振り返りつつ、「しんどい中にも喜びがあるからやっていけるよね」とニッコリ。実太郎さん仕込みの阿吽の呼吸のサポートで木の根本舗を支えています。ちなみに二人がケンカをするとお菓子が上手く作れないそうです。ぜひ仲良くしていてください。
ニヤリとせずにはいられないフォルムと上質な味、これぞオトナのための逸品。県内、県外の皆様への手土産にはもちろん、旅の思い出のお土産にもイチオシです!
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